HARD THINGS
2016.05.30
カテゴリ: 読書
ある本の一文
「HARD THINGS/ベン・ホロウィッツ著/日経BP」
マネジメントについての自己啓発書を読むたびに、
私は「なるほど。しかし、本当に難しいのはそこじやないんだ」と感じ続けてきた。
本当に難しいのは、大きく大胆な目標を設定することではない。
本当に難しいのは、大きな目標を達成しそこなったときに社員をレイオフ(解雇)することだ。
本当に難しいのは、優秀な人々を採用することではない。
本当に難しいのは、その優秀な人々が既得権にあぐらをかいて、不当な要求をし始めたときに対処することだ。本当に難しいのは、会社の組織をデザインすることではない。
本当に難しいのは、そうして組織をデザインした会社で人々を意思疎通させることだ。
本当に難しいのは、大きく夢見ることではない。
その夢が悪夢に変わり、冷や汗を流しながら深夜に目覚めるときが本当につらいのだ。
経営の自己啓発書は、そもそも対処法が存在しない問題に、対処法を教えようとするところに問題がある。
非常に複雑で流動的な問題には、決まった対処法はない。
ハイテク企業をつくるマニュアルなどない。人々を困難から脱出させるためのマニュアルもない。
曲を次々にヒットさせるマニュアルがないのと同じことだ。
プロフットボール・テームでクオーターバツクとして成功するためのマニュアルはない。大統領選を戦うマニュアルはない。
会社が失敗のどん底に落ち込んだときに、社員の士気を取り戻すためのマニュアルもない。
困難なことの中でももっとも困難なことには、 一般に適用できるマニュアルなんてないのだ。
(「HARD THINGS/ベン・ホロウィッツ著/日経BP」から抜粋)
『HARD THINGS』、直訳で困難な事
最近、読んだ本です。
『答えがない難問とどう向き合うか』
考えさせられる本でした。
最近、居酒屋で隣の席のサラリーマンが最近自宅を買って自宅を建てた。
と自慢げに話をしていました。
「お金を借りるのにすごく苦労をした。自宅のデザインに苦労した。思ったよりお金がかかった。」
「これからが大変だー。」
この大変は毎月定額のローンを返済していくことでしょう。
しかし私は、本当にハードなのはそこではないのだと思っていしまいました。
大企業でも潰れる時代です。
一家の大黒柱が仕事を失って、ローンが払えなくなって、自宅を手放すときがハードなのです。
あたりまえのように誰でもかれでも家を買いますが、ローンを返済する想定や覚悟ができているかが大切なのではないかと思っています。
その覚悟がなくて家を買い、ローンの返済の愚痴を言っている。
家を買うことはあたりまえではなく、HARD THINGSの入り口なのです。
経営ならなおさらです。
事業を始めた以上、これからたくさんの困難が来るはずです。
人並外れた執念と覚悟はあると思いますし、絶対に超えないといけませんが、本当に超えられないものあるかもしれません。
人を採用すること、銀行からお金を借りること、新規出展、投資拡大。
困難がおきそうなことになぜ挑戦するのか??
それはやはり目標を達成させたいからです。
「成長できる人が成長できる、そんなに国に」
自分の成長を実感できる場、わたしは仕事が一番あるのではないかと思っています。
人生の多くを仕事に費やすのであれば、仕事で成長を実感できたり、誰かがこんなことをやりたいと言ったときにみんなで応援できるようなそんな会社を作れたら本当に良いと思っています。
日本はどうしても誰かのチャレンジを否定する文化があります。
挑戦したい人、そんな人をみんなで面白いと言って支援できるそんな社会を、社労士業務を通じて、また来年からは全国の社労士も巻き込んでやっていきたいと思っています。
たとえどんなHARD THINGSがあってもです。
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